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あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律附則第19条の審議過程

医療情報 あはき法第19条 憲法第22条 職業選択の自由

あん摩マッサージ指圧師の養成校の設立認可が認められなかったために、学校法人が国を訴えている裁判が進行中です。

 

mainichi.jp

 

大阪、東京、仙台のそれぞれの地裁で裁判が行われております。

前回の記事で紹介した判決が出たため、はり師・きゅう師や柔道整復師の養成校は基準を満たせば設立が認可されるようになっておりますが、あん摩マッサージ指圧師の養成校に関しては視覚障害者のあん摩マッサージ指圧師の生計に配慮し、認可を拒否できる旨、法律に書いてあったりします。

 

あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律附則第19条

第十九条  当分の間、文部科学大臣又は厚生労働大臣は、あん摩マツサージ指圧師の総数のうちに視覚障害者以外の者が占める割合、あん摩マツサージ指圧師に係る学校又は養成施設において教育し、又は養成している生徒の総数のうちに視覚障害者以外の者が占める割合その他の事情を勘案して、視覚障害者であるあん摩マツサージ指圧師の生計の維持が著しく困難とならないようにするため必要があると認めるときは、あん摩マツサージ指圧師に係る学校又は養成施設で視覚障害者以外の者を教育し、又は養成するものについての第二条第一項の認定又はその生徒の定員の増加についての同条第三項の承認をしないことができる。

○2  文部科学大臣又は厚生労働大臣は、前項の規定により認定又は承認をしない処分をしようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。 

 

で、原告の学校側は「当分の間」は過ぎ去り、この規定はあはき法が施行されたときに届け出をした医業類似行為業者が生涯にわたって業ができるようになったこととのバーターだった、と主張しているわけです。

 

これだけの説明だとわかりませんね。

私が散々言っているように整体などの無免許施術、つまり医業類似行為はあはき法第12条によって禁止されています。

ただこの禁止規定は戦後にできたものであり、それまで療術として医業類似行為を行っていた人々も大勢いたのです。

 

なのでそれまで医業類似行為を生業にしていた人は保健所に届け出ることで昭和30年末までの営業は認めましょうとなっていた。

 

その後、何度か延長しているのですが昭和39年の改正で一代限りで死ぬまで届け出をしていた医業類似行為の営業が認められることになります。

第十二条  何人も、第一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならない。ただし、柔道整復を業とする場合については、柔道整復師法 (昭和四十五年法律第十九号)の定めるところによる。

 

第十二条の二  この法律の公布の際引き続き三箇月以上第一条に掲げるもの以外の医業類似行為を業としていた者であつて、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法 等の一部を改正する法律(昭和三十九年法律第百二十号。以下一部改正法律という。)による改正前の第十九条第一項 の規定による届出をしていたものは、前条の規定にかかわらず、当該医業類似行為を業とすることができる。ただし、その者が第一条に規定する免許(柔道整復師の免許を含む。)を有する場合は、この限りでない。

では届け出医業類似行為業者の期間制限が無くなり、晴眼向けのあん摩師養成校の規制条件が設けられた昭和39年の法改正の議事録を見てみましょう。

 

会議録一覧 | 日本法令索引

 

結論から言うと期間制限禁止と19条のバーターは確認できません。

なので被告である国も答弁書で「不知」と答えています。

 

そんなわけであはき法に関する議事録をコピペ。

この記事本文はこれで終わりですので、業界関係者の方は以下の議事録は時間があるときに読んでみて下さい。

強調などは筆者による。

衆議院会議録情報 第046回国会 社会労働委員会 第53号

 

○田口委員長

 次に、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。
 小沢辰男君より発言を求められておりますので、これを許します。小沢辰男君。

 

○小沢(辰)委員

 本件につきましては、自由民主党日本社会党及び民主社会党三党委員の協議に基づく試案がございます。三党を代表いたしまして、私から御説明申し上げます。試案は各委員のお手元に配付いたしてあるとおりでございますけれども、簡単にその趣旨を申し上げたいと思います。

 あんま、マッサージ、指圧、はり、きゅう及び柔道整復以外のいわゆる医業類似の行為につきましては、この法律によりまして何人もこれを業としてはならないことになっておりますが、昭和二十二年十二月二十日同法公布の際、引き続き三カ月以上あんま、マッサージ、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為を業としていた者で、同法施行の日から三カ月以内に一定の事項を届け出た者につきましては、なお昭和三十九年十二月三十一日まで、すなわち本年の暮れまでこれを業とすることができるようになっているわけでございます。しかるに、これらの届け出た業者に対する経過措置が本年末をもって終了いたしますので、これらの業者の生活問題等を十分考慮するとともに、最近の情勢にかんがみまして所要の改正を行なわんとするものであります。

 要綱にございますように、まず第一点は、その業務を行なうことができる期間の制限を撤廃することを原則といたしますとともに、指圧を業とする者につきましては、この間になお一定期間を限り特例試験を実施することにより、あとで述べるあん摩、マッサージ指圧師への転換の道を講ずることとしたことであります。

 第二点は、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法公布の際、引き続き三カ月以上あんま、マッサージ、はり、きゅう、柔道整復以外の医業類似行為を業としていた者のうちには、同法施行当時、真にやむを得ない事由によりまして、業務継続のための届け出をすることができなかったと認められる者があるのでありますが、これらの者もこの際救済をしてやりませんとやはり公平を失しますので、これらの者のうち、この法律の施行の日から六カ月以内に届け出た者に限りまして、昭和二十三年当時届け出た者と同様に、当該業務を行なうことができることとしているわけでございます。ただ、この点は、いろいろな方々が届け出漏れだ、漏れだと言って広がるというような懸念も一部にございますので、特に厳密、厳格に運営する方針でございまして、一定の基準を行政庁でつくってもらいまして、その基準に従って都道府県知事が受理をする。しかもその受理にあたりましては、地方審議会に必ず諮問をするという措置をとっていただきまして、特に乱用されないように配慮をしながら実施をいたしたい、かように考えておるわけでございます。この点は、特に御了承をお願いしておきたい点でございます。また、この間に一定の期間を限り特例試験を実施いたす規定がございますが、そういうことによりまして、あん摩マッサージ指圧師への転換の道をも講ずるようにしてございます。

 第三点は、昭和三十年に指圧をあんま業務に含めるとともに、従来届け出により、指圧を業としていた者については特例試験を実施することといたしまして、容易にあん摩師へ転換する道を講ずる措置がとられたのでありますが、それにもかかわらず、これらの者のうちには、あん摩師の名称を用いて指圧業務を行なうことを好まない傾向が強く、あん摩師免許を取得した者が少ない実情であります。この点にかんがみまして、あん摩師の名称を、あん摩マッサージ指圧師に改めるということにいたしております。

 第四点は、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復等中央審議会の権限といたしまして、あんま、マッサージ、指圧、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為について調査審議することを加えまして、厚生大臣は、この調査審議の結果を参酌して必要な措置を講じなければならない、こういうふうにいたしたわけでございます。

 それから第五点は、あん摩、マッサージ指圧師につきましては、その業務内容等について検討する必要があります。厚生大臣は、あんま、マッサージ、指圧についての業務内容及び業務を行なうことができる者の免許資格等の事項に関しまして、すみやかにあん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復等中央審議会に諮問をして、その審議の結果を参酌して、必要な措置を講じなければならないということにいたしたわけでございます。御承知のとおり、本院におきましても何回も、この法律の審議にあたりまして、いわゆるあんま、マッサージ等の盲人の方々からいろいろの要望があり、附帯決議をつけまして、いろいろな改善事項について政府の善処を要望してきたわけでございますが、今度のこの法律の改正を機にしまして、身分及び業務等につきまして、さらに新しい考え方で法律改正を望む声が実は起こったわけでございます。しかしながら、この点につきましては、身分、業務を分ける必要があるという陳情があったり、あるいはまた、その意見の開陳があったりいたしましたけれども、他に影響するいろいろなめんどうな面もたくさん出てまいります。なお検討を要することがたくさんございますので、特にこういう要望についてできるだけ積極的に、前向きに検討することといたしまして、とりあえずは、今回の改正につきまして、そのままあんま、マッサージ、指圧の業務内容及び免許資格等の事項に関しまして、ただいま申し上げましたように中央審議会に諮問をする。そうしてその結果を参酌して、厚生大臣は必要な立法措置をすみやかに講ずるようにしてもらおう、こういう趣旨で実はこの規定を入れたわけでございますので、特にこの点は申し添えておきたいと思います。

 第六の改正点は、あんま業は、盲人にとって古来最も適当なる職業とされてきたところでございます。近時交通難等により、晴眼者のため、その職域を圧迫される傾向が著しい状況にかんがみ、あんま業における盲人優先の措置を講ずるために、当分の間、文部大臣または厚生大臣は、あんま師、マッサージ師、指圧師のうちに晴眼者の占める割合、あん摩マッサージ指圧師の学校または養成施設の生徒のうちに晴眼者の占める割合、その他の事情を勘案しまして、盲人のあん摩マッサージ指圧師の生計の維持が著しく困難とならないようにする必要があると認めるときは、晴眼のあん摩マッサージ指圧師の学校または養成施設の設置の認定または生徒の定員の増加の承認というようなことについて、盲人の方々の、ただいま申し上げましたような生計の維持が著しく困難を来たさないよう、あるいは盲人優先の趣旨が通るような、ひとつそういう観点から、場合によって、養成施設の設置や生徒の定員の増加ということについて、これを承認しないことができるというような規定を新たに入れたわけでございます。

 以上六点、おもなる点を申し上げましたが、これが法律案の趣旨の概要でございます。

 以上で試案の説明を終わりたいと思います。

 この際、三党を代表しまして動議を提出します。
 お手元に配付してあります試案を成案とし、これを本委員会提出の法律案と決定されんことを望みたいと思います。
 委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

○田口委員長
 ただいまの小沢辰男君、小林進君及び吉川兼光君提出の動議に対し発言があればこれを許します。
    ―――――――――――――
○田口委員長
 別に御発言もないようでありますので、直ちに採決いたします。
 小沢辰男君、小林進君及び吉川兼光君提出の動議のごとく、お手もとに配付した試案を成案とし、これを本委員会提出の法律案とするに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

○田口委員長
 起立総員。よって、そのように決しました。
 なお、各法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田口委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。
 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとして、これにて散会いたします。
   午後四時十八分散会

 

衆議院会議録情報 第046回国会 本会議 第35号

 

○田口長治郎君

 ただいま議題となりました諸法案について申し上げます。
(略)
最後に、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案について申し上げます。

 いわゆる医業類似行為につきましては、本法により、何人もこれを業としてはならないこととなっておるのでありますが、昭和二十二年十二月二十日の本法公布の際、引き続き三カ月以上業としていた者で、同法施行の日から三カ月以内に届け出た者については、昭和三十九年十二月三十一日までこれを業とすることができることとなっております。しかるに、これらの届け出た業者に対する経過措置が本年末をもって終了することとなっておりますので、その生活問題等を十分考慮するとともに、最近の情勢にかんがみ、所要の改正を行なわんとするものであります。

 そのおもなる内容は、
 まず第一に、さきに申し述べました猶予期間の制限を原則として撤廃するとともに、指圧を業とする者については、特例試験を実施して、あん摩マッサージ指圧師への転換の道をも講ずるようにしたことであります。

 第二に、本法が公布された際、引き続き三カ月以上医業類似行為を業としていた者のうちには、本法施行当時、真にやむを得ない理由により業務継続のための届け出をすることができなかったと認められる者もありますので、これらの者のうち、この法律の施行の日から六カ月以内に届け出た者に限り、昭和二十三年当時届け出た者と同様に当該業務を行なうことができることとすることとしておるのでありまするが、この点は、特に厳格に運営する方針であり、知事はその受理にあたり地方審議会にはかることとし、また、特例試験を実施して、あん摩マッサージ指圧師への転換の道をも講ずるようにしたことであります。

 第三に、あん摩師の名称を用いて指圧業務を行なうことを好まない傾向が強いのにかんがみまして、あん摩師の名称をあん摩マッサージ指圧師に改めることとしたことであります。

 第四に、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゆう、柔道整復等中央審議会の権限として、医業類似行為について調査、審議することを加え、厚生大臣はその結果を参酌して必要な措置を講じなければならないこととしたことであります。

 第五に、厚生大臣は、あん摩、マヅサージ、指圧についての業務内容及び免許資格等の事項に関し、すみやかにあん摩、マッサージ、指圧、はり、きゆう、柔道整復等中央審議会に諮問し、その結果を参酌して必要なる措置を講じなければならないこととしたことであります。

 第六に、盲人のあん摩業は近時晴眼者のため圧迫される傾向が著しいので、当分の間、文部大臣または厚生大臣は、学校または養成施設の生徒のうちに晴眼者の占める割合その他の事情を勘案して、盲人のあん摩マッサージ指圧師の生計の維持が著しく困難とならないようにするため、必要があると認めるときは、晴眼者のあん摩マッサージ指圧師の学校または養成施設の設置の認定または生徒の定員の増加の承認をしないことができるようにしたことであります。

 以上が四法案の趣旨の概要でございまするが、何とぞ慎重に御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)

 

参議院会議録情報 第046回国会 社会労働委員会 第33号

 

衆議院議員小沢辰男君)

 ただいま議題となりました四法につきまして、その提案の理由を、衆議院社会労働委員会を代表いたしまして御説明申し上げたいと思います。
(略)
 次に、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。

 あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為については、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法により、何人もこれを業としてはならないこととなっておりますが、昭和二十二年十二月二十日同法公布の際、引き続き三カ月以上あん摩、マッサージ、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為を業としていた者で、同法施行の日から三カ月以内に一定の事項を届け出たものについては、なお、昭和三十九年十二月三十一日までこれを業とすることができることとなっております。

 しかるに、これらの届け出た業者に対する経過措置が本年末をもって終了することとなっておりますので、これらの業者の生活問題等を充分考慮するとともに、最近の情勢にかんがみ、所要の改正を行なわんとするものであります。以下そのおもなる内容を申し上げますと、まず第一に、さきに申し述べました本年末まで、その業務を行なうことができる期間の制限を撤廃することといたしますとともに、指圧を業とする者については、この間になお一定期間を限り特例試験を実施することにより、後に述べるあん摩、マッサージ、指圧師への転換の道をも講ずるようにしたことであります。

 第二に、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法公布の際、引き続き三カ月以上あん摩、マッサージ、はり、きゅう、柔道整復以外の医業類似行為を業としていた者のうちには、同法施行当時真にやむを得ない理由により業務継続のための届け出でをすることができなかったと認められるものもありますので、これらの者のうち、この法律施行の日から六カ月以内に届け出た者に限り、昭和二十三年当時届け出た者と同様に当該業務を行なうことができることにしておりますが、この点は、特に厳密、厳格に運営する方針であり、一定の基準を行政庁でつくってもらい、その基準に従って都道府県知事が受理し、しかも、その受理にあたりましては、地方審議会に必ず諮問をするという措置をとる等、特に乱用にわたらないよう配慮し、実施することと考えております。また、この間に一定期間を限り、特例試験を実施することにより、あん摩、マッサージ、指圧師への転換の途をも講ずるようにしたことであります。

 第三に、昭和三十年に、指圧をあん摩業務に含めるとともに、従来届け出でにより指圧を業としていた者については、特例試験を実施することとして、容易にあん摩師へ転換する途を講ずる措置がとられたのでありますが、これにもかかわらず、これらの者のうちには、あん摩師の名称を用いて指圧業務を行なうことを好まない傾向が強く、あん摩師免許を取得した者が少ない実情にかんがみまして、あん摩師の名称をあん摩マッサージ指圧師に改めるようにしたことであります。

 第四に、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復等中央審議会の権限として、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為について調査審議することを加え、厚生大臣は、この調査審議の結果を参酌して必要な措置を講じなければならないようにしたことであります。

 第五に、あん摩、マッサージ、指圧につきましては、いろいろ要望があり、特に身分及び業務等につきましては新らしい考え方についての要望がありましたが、いまだ、いろいろ検討を要する点がたくさんありますので厚生大臣は、あん摩、マッサージ、指圧についての業務内容及び業務を行なうことのできる者の免許資格等の事項に関し、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう柔道整復等中央審議会に諮問いたし、その審議の結果を参酌して必要な立法措置をすみやかに講じなければならないことといたしたことであります。

 第六に、あん摩業は盲人にとって古来策も適当な職業とされてきたところでありますが、近時、交通難等により、晴眼者のためその職域を圧迫される傾向が著しい状況にかんがみ、あん摩業における盲人優先措置を講ずるため、当分の間、文部大臣または厚生大臣は、あん摩マッサージ指圧師のうちに晴眼者の占める割り合い、あんまマッサージ指圧師の学校または養成施設の生徒のうちに晴眼者の占める割合その他の事情を勘案して、盲人のあん摩マッサージ指圧師の生計の維持が著しく困難とならないようにするため必要があると認めるときは、晴眼のあん摩マッサージ指圧師の学校または養成施設の設置の認定または生徒の定員の増加の承認をしないことができるようにしたことであります。

 以上がこの法律案の趣旨の概要でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

 

参議院会議録情報 第046回国会 社会労働委員会 第34号


○委員長(藤田藤太郎君)
 あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対し、質疑のある方は、順次御発言を願います。

 

藤原道子
 私は、厚生当局に対して若干御質問をいたしたいと思います。
 本法は、いろいろいきさつもございまして、議員立法でございますので、私もここで反対するものではございませんが、従来、日本で盲人問題が比較的解決してまいりましたのは、あんま、はり、きゅうというようなそうした職種があったからだとさえ私は考えております。そうい5点から参りまして、現在無免許あんまというものが相当横行いたしておりますが、これに対してどういう態度で取り締まりに臨んでこられたか。


私どもが全国各地で世話になるときが多々ございますけれども、こういう場合でも、相当免許のない者が派遣されてきております。どんなに法をきびしくつくりましても、この取り締まりがなおざりになっていては何にもならないと思うのです。ことに旅館その他が高層化してまいりますと、ただでさえ晴眼者のほうが有利なんです。盲人は非常にその点においてすでに不利な状態に置かれております。さらにその上に無免許あんまが横行するというようなことになりますと、盲人に対して非常な私は不利益になると思いますが その取り締まり等に対してどういうふうにやっておいでになるのか、今後またどうおやりになるお考えであるか。私はこの点については再々委員会で御質問申し上げておりますが、何ら成果があがっていないのです。どういうお覚悟であるかを私は伺いたいと思います。

 

○政府委員(尾崎嘉篤君)

 あんまさんのうちの盲人の方に対しましてのできるだけ優遇する措置といたしまして、今回の改正案の第十九条で、働いておられます方々のうちの晴眼者と視覚障害の方々の比率、また、養成所の生徒の数でそういうような比率があまりにバランスを失してくるときには養成数を制限するというふうな措置がとられるようにこの案の中にできておりますが、それと同時に、この無免許の方々の取り締まりをしっかりせねばならないという御指摘に対しまして、われわれといたしましても、法を執行いたします立場から、数次にわたりまして府県衛生当局に取り締まりの励行を指示しておるところでありまして、たとえば文書通達によりまして、三十七年十二月二十七日に「無免許あん摩の取締りについて」というふうな通牒を出し、また、三十八年一月七日には、いろいろこの取り扱いの解釈につきまして局長通牒を出しておる。また、そのほか衛生部長会議、医務課長会議というふうなときにおきまして、たとえば本年におきましては、一月十八日の全国の衛生部長会議、また、五月十八日の医務課長会議におきまして無免許者の取り締まりを厳重にするように通達をしておるわけでございますが、なかなか成果が必ずしも十分でない点、さらに将来も一そう努力をしていきたいと思います。

 なお、実績から申し上げますと、三十六年におきましては百十七名の検挙者を出しております。これは医者の関係が六十四名、歯科医が四十九名に比べますと、数ははなはだ多いわけでございますが、実際の無免許の方々の数その他から比べますと、これではまだまだ不十分だとわれわれは思っております。なお、三十七年におきましては百二十三人の検挙が行なわれております。三十八年のデータはまだ集計ができておりませんが、やはりこの程度か、少しこれを上回るというくらいじゃないかと思っておりますが、今度の法律の改正を機会といたしまして、われわれとしましても、さらに府県衛生当局、保健所を鞭撻いたしまして、また、警察と一緒になりまして無免許を取り締まり、資格のある方々の保護につとめたいと思います。

 

藤原道子

 通達を出しただけでは実効はあがっていないと思うのです。私どもが一番問題にいたしますのは、免許のある人が無免許者を多くかかえて、しかも、免許がないにもかかわらず、それをきまっておる料金で派遣をしております。そうして同じ料金を取っていて、それで無資格者に与えられるのは非常に少ない、非常な搾取が行なわれている。こういう点についても、もう少し法律が守られるような態勢をつくってもらわなければ、ここで療術者等のことが法案に入りましても、結局取り締まりがなおざりになっていては実効はあがらないと思うのです。私は、もう何回となく、いやになるくらい無免許の問題については取り上げてきておりますので、この法案ができましたのを機会といたしまして、この点については正直者がばかをみるような結果にならないように、厳重な配慮を願わなければならないと思います。いろいろ問題点もあるのでございますが、時間の関係もございまして、私はこれ以上御質問はいたしませんけれども、通達を出しただけで安心しておったのでは、そうした不正業者があるということ、名前まで指摘して私は委員会でやったことがございますけれども、その人がいまなお同じような状態で営業を続けている。こういうことでは法律を審議するのもいやになるような気がいたします。この点につきまして有資格者が守られるように、そして、また、盲人に対しては特別あたたかい配慮がなされますことを強く要望いたしまして私の質問を終わりたいと思います。

 

○政府委員(尾崎嘉篤君)

 いまのお話につきましては、三十七年十二月二十七日に、有資格者で無資格者を雇っておる場合にも十分注意をして、適当な行政処分を実施せよ、また、有資格者の関与しない無資格者の取り締まりにつきましても、関係業界の方面の協力を得てやれというふうな通達を出しておりますので、御趣旨に沿いまして、さらに努力を一そういたしたいと思います。

 

○委員長(藤田藤太郎君)

 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

○委員長(藤田藤太郎君)

 御異議ないものと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(藤田藤太郎君)
 御異議ないものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕

○委員長(藤田藤太郎君)
 挙手総員と認めます。よって、本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

○柳岡秋夫君
 私は、この際、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案に附帯決議を附することを提案をいたしたいと存じます。

 決議案を朗読いたしますので、御賛成を願いたいと存じます。
  政府は、左の事項について十分留意のうえ法の運用を厳正に図るべきである。

 一、医療類似行為は、今般の法改正により、無期限に認められることになるが、これはあくまで現在その業に従事している者のみに限定する法の趣旨であるから「やむを得ない事由」は、特に一定の厳密な基準を設けて運営し、苟くも、これに便乗する者のないよう厳格に実施すること。

 二、盲人の職域優先確保については、施術所の規制等今後も一層その具体化に努力するとともに、養成所の奨学制度の拡充、生業に対する長期低利融資等盲人の福祉の向上についても更に格段の努力をすること。

 三、無免許者の取締りは一層厳にすること。

 四、将来PT、OT制度の創設に当つては、特に視力障害者の地位の向上と身分の保障を実現せしめること。
   右決議する。
 以上でございます。

 

○委員長(藤田藤太郎君)

 ただいま提出されました柳岡秋夫君提出の附帯決議案を議題といたします。
 柳岡君提出の附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕

 

○委員長(藤田藤太郎君)

 総員挙手と認めます。よって、柳岡君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

○委員長(藤田藤太郎君)

 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。速記をとめて。
  〔速記中止〕
○委員長(藤田藤太郎君)
 速記を入れて。

参議院会議録情報 第046回国会 本会議 第31号

 

○藤田藤太郎君
 ただいま議題となりました五法案について、社会労働委員会における審議の経過と結果を報告いたします。
(略)
次に、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案の要旨は、「あん摩師」の名称を、「あん摩マッサージ指圧師」に改め、法律の題名も同様に改めること。

 昭和二十二年に、「あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法」を制定の際の経過措置による所定の届け出を行なって、いわゆる医業類似行為を認められている業者について、本年十二月三十一日までの期限を、原則として撤廃すること。

 真にやむを得ない事由によって、経過措置による所定の届け出ができなかったと当局が認めた者が、この改正法律の施行の口から六カ月以内に所定事項を届け出たときは、経過措置によって届け出をした者と同様とすること。

 当分の間、文部大臣または厚生大臣が、視覚障害者であるあん摩マッサージ指圧師の生計の維持のため必要と認める場合、あん摩マッサージ指圧師の学校または養成施設で晴眼者を対象とするものの新設の認定または定員増加の承認をしないことができること等であります。

 委員会における質疑の内容は、会議録によって御承知を願います。

 質疑を終わり、討論、採決の結果、本法律案は、全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 なお、委員会は、柳岡委員の提案により、全会一致をもって附帯決議を行ないました。
  ―――――――――――――